カムチャツカの花

2011.5.14
2011.11.09更新



<カムチャツカ[写真つき]植物リスト>

フラワーハイキングの場所




花の写真

(註)順番は、大体、咲く時期の早いもの(7月初め)から遅いもの(8月後半)の順です。写真の多くは「カムチャツカの花−アバチャ山の植物を中心に」に掲載したものです。

山の花


キバナシャクナゲ(ツツジ科)。雪解けとともに6月末頃から咲き出します。ヴィリューチンスキー峠に大群落があります。葉は厚くて縁が裏に反り返ります。




ミネズオウ(ツツジ科)。岩場などをカーペット状に覆うように生えます。花は小さく薄ピンク色で上向きに咲きます。




イワウメ(イワウメ科)。崖のような急斜面の岩場に咲いていました。葉の先が丸く花は1cmぐらいの白い花です(梅にはみえませんが。。。)




チョウノスケソウ(広義)(バラ科)。花は花びらが7−8枚、葉は楕円形で裏にフェルト状の白い毛が生えています。


エゾノツガザクラ(ツツジ科)。岩場に多く、ピンク色のつぼ型の7−8mmの花が咲きます。




アオノツガザクラ(ツツジ科)。エゾノツガザクラに似ていて、クリーム色のつぼ型の花です。




パリヤ・ヌディカウリス Parrya nudicaulis (L.) Regel(アブラナ科)。シベリアから北米の山に生えます。写真では紛らわしいですが、細長い葉です。




ポテンティラ・ヴルカニコラ Potentilla vulcanicola Juz.(バラ科)。キジムシロ、ミヤマキンバイの仲間です。葉の裏には白いフェルト状の毛があります。




トチナイソウの仲間(サクラソウ科)。高さ約3cm。小さくて踏んでしまいそうです。花の中心が黄色がかって見えます。




エリトリキウム・セリケウム Eritrichium sericeum (Lehm.) A. DC. (ムラサキ科)。ミヤマムラサキに近い仲間。これも5−7mmの小さい花です。花は赤みがかることもあります。




チシマアマナ(ユリ科)。高さ約10cm。こういう岩地に生えます。写真の撮りにくい花です。。。




サリックス・アルクティカ Salix arctica Pall.(“ホッキョクヤナギ”)(ヤナギ科)。葉先が丸くなることが多く、長い毛があります。山の斜面などに非常に多いです。写真は雄花穂で赤味がかっています。



クリストレア・パリオイデス Christolea parryoides (Cham.) N. Busch(アブラナ科)。登山の途中、標高1300mの所にありました。この属の植物はヒマラヤにもあるそうです。


ハクサンイチゲ(キンポウゲ科)。日本の高山でもおなじみの花です。北半球の高山や湿った草原に生えます。




ステラリア・エスコルジアナ Stellaria eschscholtziana Fenzl(ナデシコ科)。ハコベの仲間ですが、花が1−2cmでハコベより大きいです。花びらは5枚ですが、真ん中で切れ込んでいて多く見えます。




レブンサイコ(セリ科)。高さ約 5cmと小さく、花も黒紫色で目立ちません。






エゾツツジ(ツツジ科)。赤色のきれいなツツジですが、大きな萼がある所など、普通のツツジとちょっと違います。




イワギキョウ(キキョウ科)。砂礫地に生えます。花は2cmぐらいで上向きに咲きます。



イワブクロ(ゴマノハグサ科またはオオバコ科)。こちらも砂礫地に生え、大きな株になります。樽前山にちなんでタルマイソウともよばれます。


オキシトロピス・カムチャティカ Oxytropis kamtschatica Hulten(マメ科)。オヤマノエンドウの仲間で、葉がビロード状の毛で白く見えるのが特徴です。マメ科らしい赤い実がなっています。



オカダゲンゲ(?)(マメ科)。同じくオヤマノエンドウの仲間です。この仲間はカムチャツカで約8種知られています。


パパヴェル・ミクロカルプム Papaver microcarpum DC.(ケシ科)。花は3−4cmで、リシリヒナゲシよりももっと黄色〜時にオレンジ色。葉に毛が多く生えます。




シュムシュクワガタ(ゴマノハグサ科またはオオバコ科)。花は約1cm。長い雄しべ・雌しべが目立ちます。




タカネスミレ(タカネキスミレ)(スミレ科)。石礫地に生え、葉が厚いのが特徴です。



ジンヨウスイバ(タデ科)。葉が腎形なので「腎葉」スイバ。


タカネシオガマ(ゴマノハグサ科またはハマウツボ科)。全体に白く長い毛があります。




カスティレヤ・パリーダ Castilleja pallida (L.) Spreng.(ゴマノハグサ科またはハマウツボ科)。北米に多いインディアンペイントブラシの仲間。花は白色で先がピンク色になることがあります。




イチヤクソウの仲間(イチヤクソウ科)。高さ約10cm。草むらの陰に咲いていました。




ムラサキイワベンケイ(ベンケイソウ科)。イワベンケイの仲間ですが、花が黄色でなく赤紫です。雄株と雌株があります。




カラフトマンテマ(ナデシコ科)。ヨーロッパから極東まで広く分布します。葉の幅が広く毛が多いものはチシママンテマとよばれます。




ミヤマアズマギク(キク科)。花は3−4cm。関東地方のアズマギクに近い仲間。



チシマクモマグサ(ユキノシタ科)。花は1−1.5cm。雌蕊はだんだん赤く色づきます。8月中旬頃まで見られます。


サクシフラガ・プルプラスケンス Saxifraga purpurascens Kom.(ユキノシタ科)。プルプラスケンス、は紫色を帯びた、という意味。花だけでなく、葉も茎も赤味がかっています。




サリックス・チュクチョルム Salix tschuktschorum A. Skvorts.(ヤナギ科)。”チュコトカ(カムチャツカの北の地方)のヤナギ”。匍匐性のヤナギで岩場に生え、赤い果穂が目立ちます。8月中旬撮影。




トウヤクリンドウ(リンドウ科)。岩場に多く、長さ3−4cmの白くて模様の入った花をつけます。




ヨコヤマリンドウ(リンドウ科)。日本では大雪山でしか見られない花です。高さ5−10cmと小さく、花の色が独特です。


草原・林の花


チシマフウロ(フウロソウ科)。7月初頃から草原や町の中まで至るところに咲きます。果実はくちばし状に長くなります。秋になると葉が赤くなります。




オクエゾガラガラの仲間(ゴマノハグサ科またはハマウツボ科)。オクエゾはサハリン、ガラガラはおもちゃのガラガラです。ヨーロッパ原産で、草むらや郊外の草原などにたくさん生えます。




ハイキンポウゲ(キンポウゲ科)。湿った草原などに生えます。節から根を出して増え、高さ50cmぐらいになります。




ハナシノブの仲間(ハナシノブ科)。林縁に咲いていました。葉は紛らわしいですが、画面下の細い葉です。




チシマイワブキの仲間(ユキノシタ科)。水辺に咲きます。葉は丸く、浅い切れ込みがあります。




オオハナウド(セリ科)。丈も葉も大きく、草原で一際目立つ植物です。茎の中は空洞です。




ホソバウンラン(ゴマノハグサ科またはオオバコ科)。ヨーロッパ原産で日本にも帰化しています。乾燥地に多く、カムチャツカでは郊外の道路際などにみられます。




ヤナギラン(アカバナ科)。ロシアでは昔この葉からお茶を作ったため、“イワン・チャイ(イワンのお茶)”と呼ばれます。8月初め頃から花序の下の方から次々に咲きます。




ヒロハヤナギラン(アカバナ科)。ヤナギランとは花の付き方が違いますが、花弁が4枚の花や、細長い実の形などが似ています。ヤナギランより分布が極地方に偏っており、日本の野生ではみられません。




ホソバウキミクリ(ミクリ科)。葉は水面に長く浮いていて、花のついた部分だけ水面から立ち上がって見えます。上に雄花、その下に雌花がつきます。(写真は岸近くにあったもの)




エゾオグルマ(キク科)。海岸の砂浜・石浜に群生します。日本では青森県以北に分布します。




エゾノコウボウムギ(カヤツリグサ科)。海岸に生えます。写真右が雌株、左が雄株です。




ハマナス(バラ科)。海岸に生えます。実が色づきかかっています。真っ赤になった実は乾燥させて紅茶に入れたりします。




オニシモツケ(バラ科)。北海道でもみる草です。丈2mぐらいになって大群落をつくります。




シラタマソウ(ナデシコ科)。ヨーロッパ、中東、シベリア、北・南米などに広く分布しており、カムチャツカでは空き地や道路脇に生えます。チシママンテマなどと違って、全体に毛がありません。




エゾノキツネアザミ Cirsium setosum (Willd.) Bess.(キク科)。シベリア〜北米に広く分布し、空き地や郊外の道路脇などに群生します。




クルマユリ(の仲間)(ユリ科)。草原や林に咲きます。ロシアでは“サランカ”と呼ばれて親しまれています。




サラシナショウマ(キンポウゲ科)。林の中で見ることが多いです。雄しべがよく目立ちます。




トリカブトの仲間(キンポウゲ科)。トリカブトの仲間はカムチャツカでは約4種認められています。紫の部分は萼で、花はかぶと状の萼の内側にあります。




ワレモコウ(バラ科)。草原にみられます。花は暗赤色で、花穂の上から下に順に咲きます。ちなみに近縁のナガバノシロワレモコウは下から上に咲きます。




チシマヒエンソウ(キンポウゲ科)。デルフィニウムの仲間ですが、日本の野生には見られません。高さ1−2mになります。




チシマアザミ(キク科)。高さ1−2m、葉は長さ30cm以上になることもあり、大きな切れ込みがあります。花は横〜下向きに咲きます。




ソリダゴ・スピラエイフォリア Solidago spraeifolia Fisch.ex Herd.(キク科)。アキノキリンソウに似ています。草原でよく見る植物です。




コゴメグサの仲間(ゴマノハグサ科またはハマウツボ科)。川岸の草むらの中にありました。エゾコゴメグサに似ていますが葉の鋸歯は尖っています。




ハンゴンソウ(キク科)。“反魂草”と書くそうです。ヤナギランなどと共に、郊外の平野に群生しているのをよく見ます。




チシマリンドウ(リンドウ科)。花の中心に“内片”があって、細い糸状に分かれています。北海道、ロシア極東、アリューシャンなどに分布。




エゾゴゼンタチバナ(ミズキ科)。実は毒ではないのですが、美味しくなくて鳥も食べないそうです。




おまけ。ダケカンバ林の写真です(平行法立体視できます)。



最初へもどる


お問合せ:福田 知子 fukudatomoko@gmail.com
ホームページ

inserted by FC2 system inserted by FC2 system inserted by FC2 system inserted by FC2 system